【マタハラに負けないで!】不妊治療をしながら働くということ

こんにちは、ハラスメント研修専門講師の倉本祐子です。

6月はたった一人の子供である、娘が生まれた月です。

42歳の時に、ようやく身ごもった娘は今年8歳になりました(2018年現在)

今日は、娘の生まれ月になると思い出す、不妊治療を振り返りながら、不妊治療と働くことについて書こうと思います。

不妊治療をしていることを隠さない

私が不妊治療を始めたのは、結婚して半年が経った頃でした。

当時37歳だった私は、5歳年下の夫の子供を早く身ごもりたいと思っていたため、結婚して半年経っても子供ができなければ、病院に行こうと決めていました。

最初の近所の総合病院の通水検査(卵管の通りが良いかどうかを調べるもの)で、内蔵と卵管、子宮が癒着している可能性が高いことが分かり、

これで簡単には、妊娠はできないということを知りました。

時間も費用もかかることが分かったとき、私が一つ決めたこと。

それは、仕事をする相手には私が「不妊治療中である」ということを伝えて、それでも了承してくれる方と仕事をするということです。

既に、結婚と同時に会社を辞めていたので、新しい仕事を見つけなくてはなりません。

ちなみに、なぜ退職したかというと、月の半分を海外で過ごす仕事をしながら、私が考える「家庭」を築ける気が全くしなかったからです。

そして、何よりも一日も早く子供を身ごもりたいと思っていたからでした。

当時は37歳、「今やらなきゃ」と自分を追い込んでいたのです。

そして、ありがたいことに、リクルートエージェントで契約社員で働かせてもらえることになり、その職場のご縁で講師の仕事をすることになりました。

でも、すぐに妊娠できると思っていた不妊治療は、結果的に5年と少し継続することになりました。

その間、「不妊治療中ですので」と伝え、長期にわたる仕事、代わりが効かない仕事は全部お断りすることにしましたが、

本当にいろいろな言葉を投げられました。

マタハラまがいの言葉

「そんなにお金をかける意味が分からない」

「そんなにしてまで、欲しいもの?」

「その年齢で、諦めないの?」

「治療辞めたら、できるって言うよ」

「諦めて仕事に専念するという手もあるよ」

 

一部ですが、私が仕事先で「不妊治療中です」と伝えた時に言われた言葉です。

悪気はないと思いますが、当時の私にはきつくて、きつくて、よく家で泣きました。

とにかく、悔しくて、辛くて、ただただ泣きました。

言い返せない自分が腹立たしく、

そして、子供を宿せない体が、本当に本当に恨めしく感じました。

でも、その涙を知っているのは、夫と母だけです。

他の人の前では、一切泣かず、いつも笑顔で、「治療を頑張ってる!」と話すようにしました。

たとえ、誰から何を言われても。

今から考えると、

私の場合、正社員ではなかったことや、委託業務ばかりだったので、同じメンバーと顔を合わせることが少なかったため、この程度だったのかもしれません。

社員としてフルタイムで働きながらの治療は、もっとつらい可能性があると思っています。

5.5組に1組の夫婦が、治療を経験している

厚生労働省は、平成29年に「仕事と不妊治療のための両立支援」について、パンフレットを発行し、企業に呼びかけました。

今や、5.5組に1組の夫婦が、子供を授かるために、治療を受けているというデータもあります。
(厚生労働省 不妊治療をめぐる現状 https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r985200000314vv-att/2r985200000314yg.pdf 2018年7月2日最終アクセス)

だから今こそ、お伝えしたいことは、知らず知らずのうちにマタハラをしないように、

職場で「不妊治療をしている」と聞いたなら、留意してほしいことを記します。

 

(1)不妊治療をしていると聞いたら、ご自身の意見を言わず話を聞いてあげる。

「がんばれ」と言われても辛く感じる人もいますので、色々と言いたいこともあるかもしれませんが、ぐっと堪えてあげてください。

 

(2)治療についての意見を言うのは控えましょう。

「治療辞めたらできるって言うよ」という言葉を本当に何人からも言わましたが、この言葉はなんとも言えない気持ちにさせます。

なぜかというと、根拠が無い上に非常に無責任に感じるのです。
自分の治療方針について、本人が一番悩んでいますから。

 

(3)あれがいいとか、これがいいとか、勧めない。

ここぞとばかりに、色々な商品を勧める方もいますが、それも無理強いしないでほしいのです。
ご自身の体験として話すのはよいと思いますが、それでも選択をするのは本人に任せてあげて欲しいのです。

 

(4)治療で遅刻早退、有休を使うことを理解してあげる

病院によっては、開院1時間前から並んで順番をとる病院もあれば、10分の診察のために一日がかりのところもあります。

時には、遅刻や早退、有休を使うこともあると思いますので、「治療なんだ」と理解してあげて欲しいと思います。

 

一緒に働く方々からすると、複雑な気持ちになると思います。
仕事のしわ寄せがくる側の方にとっては、「休んでばっかり!」と思うかもしれません。

それも当然だと思います。

でも、出来たら、お互いさまだと思ってほしいのです。
なぜなら、いつか、しわ寄せがきている方も、反対に無理なお願いをすることもあるかもしれないからです。

いつか、大切な「たからもの」に会える日を

最後に、現在、不妊治療をしながら働いている方に伝えたいことがあります。

まず、

・仕事は責任をもって、周りに感謝を言葉で伝える

仕事はチームで行います。
あなたが帰れば、誰かが仕事を替わってやってくれているはずです。

不妊治療の先には、産休と育休がありますから、仕事は絶対に責任をもって、最後までやりきることです。

応援してくれる人へも、応援してくれない人へも、
「ありがとう」「おかげさまで」「助かりました」と感謝の言葉をしっかりと伝えていきましょう。

そして、

・ご自身が納得のいく治療をしてください

疑問を持ちながら治療をせずに、しっかりと知識を深めて納得のいく治療をしてください。
私は徹底的に調べて勉強して、治療方針を決めながら病院を変えました。

ドクターにも、疑問を持ったら、必ず質問をするようにしました。
「ネットで見た」というだけで不機嫌になるドクターもいらっしゃいましたが、気にしません!

とにかく、ご自身にとって、配偶者にとって、後悔のない選択をしてほしいと思います。

 

 

そして、
いつか、あなたの大切な「たからもの」に会える日を、心から心から、祈ってます。

 

投稿者プロフィール

倉本祐子
倉本祐子ハラスメント対策専門家
ハラスメント研修専門講師/国家資格キャリアコンサルタント

ハラスメントとは、あらゆる分野における「嫌がらせ」「迷惑行為」のことです。

企業においてハラスメントを防止するための研修を行っています。

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