あなたの行為。逆パワハラかもしれません!~部下から上司へのハラスメント、その深刻な現実と対策~
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こんな場面を見かけたことはありませんか?
実は最近、部下から上司に対する「度を越した言動」が社会問題になっています。
これを「逆パワハラ」と言います。
本当に「パワハラ」であれば仕方がありませんが、部下側がパワハラの基準を正しく理解していないことが多く「言いがかり」であることも。
「自分は部下だから、パワハラの加害者になるなんてありえない」と思わず、自身を振り返ってみましょう。
そこで今回は、逆パワハラについて詳しくみていこうと思います。
逆パワハラとは
一般的に、部下から上司に対するパワハラ行為のことです。
逆パワハラとして、法律で明文化されているわけではありませんが、度を超えて業務を妨害したり上司が仕事に集中できない状態を作ったりすれば、それは「逆パワハラ」となり得ます。
具体的には、次のような行動です。
- 上司に物を投げつける、暴力をふるう
- 上司を無視し、指示されたことに一切従わない
- 陰湿な嫌がらせにより、上司の人間性を否定したり、誹謗中傷したりする
- チャットグループなどで上司の悪口を同僚と共有する
- 物理的にも精神的にも上司の仕事を妨害する
個人攻撃だけでなく、集団による行為も含まれます。
なぜ逆パワハラが増加しているのか?
昭和初期の価値観や風潮であれば、上司に従うことは絶対でした。
戦争もありましたし、反論するなど考えにくい時代背景だったことは否めません。
ところが、個人の権利や自由が尊重される社会になり、だんだんと上司にも率直な意見を述べていいんだ、という風潮が強まりました。
インターネットの普及により情報の入手がたやすくなったことから、部下も自分の権利について考えやすくなり、多様性が重視されるようになってから、個々に声をあげやすくなったことも一因かもしれません。
また、雇用形態の多様化や、世代間ギャップ、ハラスメントに対する意識の高まりなどもあり、コミュニケーションがうまくとれていないこともありそうです。
個人が自分の考えを主張することは、悪いことではありませんが、逆パワハラとして過剰なケースがあるのは問題だと考えます。
なぜなら、上司も人間です。
立場によって、嫌がらせを受けていいということはありません。
逆パワハラをしやすい人の特徴
次の特徴を持つ人が必ずしも逆パワハラを行うとは限りませんが、いくつかの要因が重なった場合、逆パワハラに発展する可能性が高まると言われています。
- 自己中心的で、自分の意見や感情が優先される傾向がある人
- ストレス耐性が低く、感情の起伏が激しい人
- 正義感が強く、ルールに厳しい人
- 過去の経験から、権威に対して不信感を持っている人
- 自分の考えを率直に言えず、誤解を生みやすい人
パワハラによる職場への影響
パワハラは、組織全体の士気を下げます。
結果的に、生産性を低下させ、個人の心身にまで大きなダメージを与える可能性があります。
つまり、企業の損失にもつながるわけですから、雇用主としても見過ごせることではなくなってきています。
健全な意見交換をするために
パワハラに対して、誤った境界線を引かないように気をつけましょう。
「何かと言えばすぐパワハラ」というのでは、仕事は進みません。
どちらも、業務を遂行する義務がありますから、健全な意見交換が重要です。
- 上司の立場(部下に業務を命じる立場)を理解しようと努力する
- 自分の「負」の感情ではなく、具体的な事実をもとに改善を目的として意見をのべる
- 「~すべきではありませんか」と相手の言動を強く否定するのではなく、「自分はこう考えますがいかがでしょうか」と、提案する
身体的な攻撃、人格否定、無視などは、パワハラと認定される危険性が生じます。
パワハラは、誰も幸せになりません。
業務には必要ないことは、やらないし言わない。
部下としては、これを肝に命じる必要がありそうです。
パワハラというと、どうしても被害者意識が強くなりますが、部下として、知らないうちに加害者になっているとしたら、怖いことだと思いませんか。
防止するためにできることはただひとつ。
職場での言動が業務上、必要であるかを常に意識することです。
会社で働く人間は、業務をスムーズに進行する義務があります。
逆パワハラで業務の進行を過度に妨げれば、部下のほうこそ悪者です。
わざとでなくても、自分の行為が逆パワハラになっていないか、いまいちど振り返ってみてはいかがでしょうか。
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