【ハラスメント対処】職場でハラスメントを見たら、やって欲しいこと

こんにちは、ハラスメント研修専門講師倉本祐子です。

今年、2019年は職場におけるハラスメント対策において、世界が非常に大きく動きました。

2019年6月21日、ILO(国際労働機関)が仕事上でのハラスメントを禁じる初めての国際条約を採択しました。

この条約では、仕事での暴力とハラスメントを「身体的、心理的、性的、経済的被害を引き起こす、また引き起こしかねない、様々な受け入れがたい振る舞いや慣行」と定義され、
対象は、社員だけにとどまらず、ボランティア、就活生なども対象とし、職場のみならず、SNSなどのやりとりも含むと広く定義をしたのです。

にも関わらず、パワハラ、セクハラ事案が連日のように報道されています。

先日も小学校の教員が、若い教員に激辛カレーを目にこすりつけるという、ありえないパワハラがニュースに取り上げられました。

男性教師は、2018年から2019年にかけて、30代から40代の同僚の教師4人から、羽交い締めにされて、目にカレーをこすりつけられるなどのいじめを受けていた。

(引用:FNN PRIME 2019年10月4日(金)配信 https://www.fnn.jp/posts/2019100412220306KTV/201910041222_KTV_KTV 最終更新日2019年10月6日)

子供たちに「いじめはダメだよ」と教える側でいるはずの教師の間で起こった、執拗な職場いじめ。

なぜ起こってしまったか、ニュースなどでは取り上げられてはいませんが、私がこうしてハラスメントの事案がニュースで報道されるたびにいつも思うことがあります。

それは、「誰も見ていなかったのか?」ということです。

今日は、パワハラや職場いじめを無くすために、やって欲しいことを書きたいと思います。

誰も見ていないのか?

パワハラや職場いじめが起こる場合、多くのケースで第三者が存在します。

きっと学校のいじめでも同じだと思うのです。

加害者と被害者の二人っきりで起こるということは少なく、他の人のいる前で起こっていることが圧倒的多数です。

(反対にセクハラは、多くのケースで加害者と被害者の二人きりのときに起こります)

私が企業でハラスメント防止研修をするときに、必ず伝えることの一つが、

ハラスメントを見かけたら、見て見ぬふりをしないでください」です。

こう伝えたときの受講者との会話をご紹介します。

受講者:パワハラを見たとしてもハラスメント窓口に通報したり、上司に話すのは、とても勇気が必要です

倉本:どうしてですか?

受講者:もし通報したら、自分が次の標的になるのではと不安だからです。

自分が通報することで、加害者の人が何か処罰を受けたらどうしようと思うと、なかなか踏み出せません

確かにひどいことをしてるけど、特定の人だけだし、少なくても私には親切なときもあるし、優しいときもあるんです。

だから、何だか裏切るような気がするので、通報するのは、ちょっと気が引けます・・」

そうして、少しずつ通報しない自分を正当化するために、

「よく考えると、〇〇さんも仕事が遅い時があるので、ひどく注意をされても仕方ないかも・・・」

と、被害者を責める気持ちがでてくるそうなんです。

周囲でハラスメントを見ている人の心理変化が、よくわかりますよね。

しかし、こんな状態になると、完全に手遅れになっていきます。

いつしか、パワハラを放置し、

放置されることで、加害者はよりエスカレートし、

どうしようもないところまで被害者を追い込んでいきます。

 

傍観者にならないで

会社で起こることに対して、全てに当事者意識を持ってほしいとは言いません。

でも、どうぞ傍観者にならないで欲しいのです。

一言、人事やコンプライアンス、社内でも社外でもいいので、通報してください。

たった一言で、パワハラを止めることが出来る可能性があるのです。

「人の目がある」というのは、エスカレートを防ぐことが出来ます

「誰かに見られているかもしれないから、気を付けよう」と思うだけで、暴言を言う歯止めになります。

管理職の方々からも研修で、

「誰かが聞いていると思うだけで、感情的にならずに済む」という声をもらいます。

感情的にならずに済めば、言わなくていいことを言わずに済みますし、

言わなくていいことを言ってしまって、後悔することもなくなります。

 

社員の皆様に告知できていますか

傍観者にならないためにも、傍観者をつくらないためにも、

相談する窓口がないと声を挙げることが出来ません。

ハラスメントだけではなく、コンプライアンス違反など会社で起こる様々なことを相談する窓口は設置できていますか。

正社員だけではなく、契約社員、アルバイト、派遣社員に至るまで、

会社の相談窓口についてご存知でしょうか。

そして、会社の体制として、

「なんでも言っていい」というメッセージは発信できていますでしょうか。

いくら通報窓口の体制を整えていても、

「何か言ったら、自分が貶められる」と思えば、誰も声を挙げません。

「うちは通報は何もないので、ハラスメントはないと思います」と

コンプライアンス担当の方が仰ることがあります。

それは、通報窓口が運用されていないに等しいということです。

通常、通報窓口が広く社員に告知され、「なんでも言っていい」という空気があれば、

ハラスメントかどうか判断付かないことも含めて、色々と相談が挙がってきます。

要は、ハラスメントに対して社員が感度が高く、話していい空気があるということです。

皆さんの会社はいかがでしょうか。

「なんでも言ってもいい」というメッセージは発信できていますか。

社員の声はキャッチできていますか。

パワハラ防止法は、来年2020年4月から施行予定です。

出来る対策を早めにやりましょう。

研修をまだ実施されていない場合には、ぜひご依頼ください。

貴社の課題を一緒に考えながら、研修カリキュラムをご提案します。

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