自力で探した就職先。父からは平手打ちを2回くらう

「就職どうしよう・・・」と考えながら、ふと新聞の折り込みチラシに洋服の販売職の募集がありました。

「契約社員募集、月給22万円~、インセンティブ有り」

インセンティブという言葉すら知りませんでしたが、「これだ!」と思い応募し、すぐに内定。4月1日から勤務が決まりました。

しかし、ここで両親に話さなくてはなりませんでした。

まだ親に商社の内定を辞退したとは話していませんでした。

内定が決まった会社の契約書に、保証人二人の名前が必要だったため、いよいよ両親と話す時が来ました。

契約書を見せて、「実は商社は内定を辞退しました。ここで働きたいと思います」

父は怒りをあらわにして、二回、私を平手打ちしました。

「売り子にするために、短大をだしたわけじゃない!!!!!」

父は怒りで体が震えていました。

母には、「なんで、辞めたの?」と何度も質問されましたが、「お尻を撫でられた」が大人に通じるか不安だったことや、男尊女卑の両親に私の気持ちが理解できるとは到底思えず、ただ「この仕事がしたいから」だと言い張りました。

そうして、何とか親に名前を書いてもらい、社会人としてスタートする準備が整いました。

初めての就職先でうけた、上司からのパワーハラスメント

就職後、和歌山駅の前にある百貨店に勤務が決まりました。

短大時代に接客販売のアルバイトを経験していたので仕事はすぐに慣れました。

しかし、全く思ってもいないことが待ち受けていました。

それは、店長からの理不尽なパワハラです。

店長は非常にお金にルーズで、三日に一度はつり銭から「財布を忘れたので、借りるね」と言ってお金を持っていきました。

店の営業が終わって売り上げを計算していると、当然つり銭が足りない。

「店長、お金返してくれました?」と恐る恐る尋ねると、「あんた!疑ってんの?返したにきまってるやろ!!!」と怒ってくるのです。

「でも、足りないですよ」と言うと、「みんなでお金だしたら?」と言うのです。

渋々、店長に言われるまま、お金を出し合って帳尻を合わせました。

「なんで、先輩たちは何も言わないんだろう」と思っていましたが、誰も何も言いません。

そうしているうちに、先輩社員が次々退職し、入社して半年が経つころにはスタッフの中で一番古いのは私になっていました。

店長は変わらず、つり銭を使い、新しく入ったスタッフも何も言えないまま、お金を補填させられました。

このままだったら、また人が辞めてしまう。ダメだ、絶対止めなきゃ!!

「今日こそ、言おう!」と心に決めた、9月のある日。

いつものように知らぬ存ぜぬを通す店長に、「今日は過不足で提出します」と伝えました。

わかっていたことですが、店長は激昂し、「あんた何言うてんの? ほんまに、何でもたてつくんやな~~。もうええわ、あんた辞めてよ」と吐き捨てるように私に言いました。

この時に悟りました。これまでの先輩が辞めたのは、店長に進言したからだということが。

「いいですよ、では本社に連絡します」

私は店長の目の前で、本社にいるスーパーバイザー(店長の上司)に電話をし、退職したいと伝えました。

最近売り上げが好調だった私に、「どうした?なんでや?」と聞いてくれたので、勇気を絞り店長のつり銭が理由であり、それを注意したら辞めてくれと言われたと話しました。

店長はひどい形相で私を睨んでいました。

翌日、すぐにスーパーバイザーは駆けつけ、店長と話し合ったあとに、私にこう言ったのです。

「店長は降格して、明日から大阪の店舗に行ってもらう。ということで、明日からあんたが店長やから。がんばりや」

そんなわけで、入社半年20歳で店長になりました。

部下は、29歳の社員、36歳のベテランパートさん、そこに19歳の新人が加わり私の管理職としての仕事がスタートしました。

「期待してるで」の一言が嬉しく、両親にも店長になったことを伝えたら、珍しく喜んでくれました。

「入社半年って早いね~」「うん、期待されてるから」と伝え、なぜ店長になったかの経緯は一切言いませんでした。

今でこそ、ネタのようにつり銭を誤魔化す店長の話を研修などで話しますが、当時は人に言うほどの余裕が全くありませんでした。

20歳だったこともあり、店長がやっていることは悪いことだとわかっていても、他に相談しても良いのか判断がつきませんでした。

内定辞退をした時と同じで、大人に言っても納得してもらえる内容なのかどうかもわからない。

親に反対された会社で、つり銭を誤魔化す上司の話をしたら、また怒られる・・・そんなことを考えて、誰にも一言も相談しませんでした。

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